夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

Saturday

第153夜

遠足で、吉祥寺の広い公園にやって来た。ここは園内を巡回するバスに乗って、公園内各所のスポットを観光することができる。私以外の同級生たちは皆、4人組の班に分かれて、それぞれバスに乗り込んで出発していったが、私には何故か、私1人しか乗らないバス…

第146夜

銀行でアルバイトをしていた。まだ勤務時間中にも関わらず、入り口から走って逃げ出したら、上司や先輩たちが一目散に追いかけて来て、銀行の目の前の大通りで、私は直ぐに取り押さえられた。大人数人によって銀行内まで引きずり戻され、「逃亡しないように…

第139夜

ドンキの化粧品売り場を出ると、店先は道路ではなく、幅20メートル程度の、どこまでも続く大きな滑り台になっていた。ただ下降するだけでなく、ウォータースライダーのように緩やかな起伏があり、台面にはピンクのスライムのような液体が流れている。私は周…

第132夜

授業が終わり、教室を出ると、廊下も階段も真っ暗闇で、すっかり夜だった。他に生徒は誰もおらず、校内は私1人だけである。階段を降りると、踊り場にアルミ製のドアが2枚並んでいる。どちらか「正解」に続くドアを開けないと、学校から出られない。私は、窓…

第125夜

80年代ごろの都内住宅街を歩いていると、古い木造の平屋が建ち並ぶ、さらに昔の年代だろう一画に辿り着いた。道路だけはアスファルトで舗装されており、アスファルトには大量の猫の死骸が埋め込まれている。私以外に人はおらず、晴れているにも関わらず空気…

第118夜

虚無。 4時間46分28秒。

第111夜

陶芸家の偉い先生が、我が家を訪ねて来た。彼はまだ40代の若き天才で、あと数年で人間国宝になるだろう、素晴らしい芸術家である。我が家には彼の作品が至る所に飾られており、特に玄関、靴箱の上などには、バスケットボール大の動物の焼き物が3つ並べてある…

第104夜

ドラマ「相棒」の、昔のドラマスペシャルが再放送されていた。100匹以上の猫が放し飼いにされている猫屋敷で、猫たちが1匹1匹包帯を巻かれ、剥製にされる事件の回である。序盤、犯人は男性だと思われていたが、防犯カメラの映像を解析し、男性と思われていた…

第97夜

町内の小さなリサイクルショップに入店すると、アンティーク好きの少年が、自分のコレクションを買い取ってもらいに来たところだった。少年は年代物の瓶や書籍を買取レジに預けて、私に「予想は2万円。最低でも1万円で売りたいんだ」と宣言した。私は少年と…

第90夜

ゾンビが徘徊する世界であった。そのゾンビに噛まれると、人としての知性や理性を残したままで、見た目だけがゾンビ状態になる。オフィスでの会議中、デスクに座る同僚や先輩が、1人、また1人と顔を伏せって嘔吐した。顔を上げ、ニッカリと笑った彼らの口元…

第83夜

放課後、自分の下駄箱を開けると、学生靴の上に、進路指導の先生からの手紙が乗せてあった。封を開け、便箋を広げると、一文「毎日登校すべし」とだけ書かれており、読んだ途端に意識が朦朧とした。足元をふらつかせながらヨロヨロ校門を出ると、向こうから…

第76夜

リビングの椅子に寝転がる赤ちゃんに、爆弾が仕掛けられていた。赤ちゃんの背中に、メトロノームのような機会が括り付けられており、振動を感知すると爆発するらしい。まもなく、家に爆弾処理班が到着した。赤ちゃんの爆弾を速やかに解除し、ついでに家の中…

第69夜

ショッピングモールの広場に、車を車庫入れするアトラクションがあった。広場の中心に乗用車が1台停まっており、それを数メートル後方にある壁の凹みに収めるのである。私も挑戦しようと思い、車の横に立つ係員に声を掛けたが、いざ乗車しようとした瞬間、バ…

第62夜

虚無(泥酔のため)。 7時間18分17秒。

第55夜

高校3年生の冬、明日で死ぬことが決まったので、文化祭で賑わう校舎を巡り歩きながら、同級生たちにお別れの挨拶をしてまわった。普段から仲の良い人や、小学校卒業以来一度も喋っていなかった人まで、ひとりひとりと握手して、一言「お元気で」と伝えた。泣…

第48夜

車椅子を押して成田空港内を歩いていた。車椅子には知らない少女が座っていた。沖縄のお土産を買うために、ご当地アンテナショップが並ぶエリアを散策した。特に欲しいお土産は見つからなかったので、何も買わないまま、昼食をとるためにレストラン街へ向か…

第41夜

高架の駅を降りると、同じ学校の生徒ばかりが大勢歩いていた。私は自分がマスクをしていないことに気が付き、焦ったが、見渡すと誰もマスクなど着けていなかったので安心した。学校に到着すると、駅前とは打って変わって人気が無く、廊下は電気が消されてお…

第34夜

目が覚めると、自分が寝ているロフトベッドの上部分と、下の机部分が分解されており、今にもベットが崩れ落ちそうだった。慌てて起きて、あらゆる箇所のネジをドライバーで締めて周った。芸人2人が、私の部屋の床で、美少女のアニメイラストを大きな藁半紙に…

第27夜

自室の机にシャンパンボトルを並べていたら、今日はバレンタインであることを思い出した。チョコレートの箱を学生鞄に放り込み、学校へ向かった。教室に入り、渡したい人を見つけたが、常に大勢でたむろっているので、渡せない。彼らは帰り支度を済ませ、昇…

第20夜

校舎の1階、昇降口から入ってすぐ、3階まで吹き抜けにされた広いロビーに、同学年の生徒全員が集められていた。これから、修学旅行に行けるグループが発表されるという。見渡すと、ほとんどのグループは6人組で、私のグループだけ4人組だった。次々とグルー…

第13夜

寝坊して、目覚めたのは8時30分だった。今から準備をしても始業時間には間に合わないから、学校はサボってしまうことにした。スマホを開くと、「先生の部屋に行くだけで10円が貰える」という内容のメールが来ていたので、寮の自室を出て、廊下の先の、先生の…

第6夜

知らない中年男と一緒に、地下鉄の構内を歩いていた。電車を待つ為、2人組の若い男性達の後ろに並んだ。すると、男性達が振り返り、私の隣に立つ中年男に思い切りタックルをかました。中年男は3メートルほど吹っ飛び、2人組男性と、どこからともなく現れた大…