夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

第83夜

放課後、自分の下駄箱を開けると、学生靴の上に、進路指導の先生からの手紙が乗せてあった。封を開け、便箋を広げると、一文「毎日登校すべし」とだけ書かれており、読んだ途端に意識が朦朧とした。足元をふらつかせながらヨロヨロ校門を出ると、向こうから小学校時代の同級生が歩いて来た。卒業以来ずっと会えていなかった、初恋の相手だった。蜃気楼のように揺れる視界の中、必死に彼に話しかけた。彼は、どうも気まずそうな様子だったので、冗談のつもりで「ヤクザにでもなったのか」と揶揄えば、彼はゆっくり頷いた。本当にヤクザになっていた。

5時間4分40秒。