高校にて、犯罪組織による授業が開催された。黒板の前に立った組織の面々は、我々生徒に向かってデスゲームを提案した。ルールは単純な「鬼ごっこ」である。まず、前列に座る2人の生徒が鬼に指名され、手の甲にタトゥーを入れられた。鬼にタッチされると自分が次の鬼になり、手の甲にタトゥーが浮き出る。制限時間後、最終的に鬼のタトゥーが入った人が爆発する。「スタート」の合図で、教室内で鬼ごっこが始まった。制限時間は1分だった。タトゥーは人から人へとどんどん移動して行き、気が付くと、私の手の甲には2つのタトゥーが入っていた。鬼2人分のタトゥーが、私に集約されていた。まもなく、1分が終わる。私は廊下に駆け出して、教室からなるべく離れた階段の踊り場でうずくまった。瞬間、身体の内部が膨張し、私は爆発した。
5時間42分29秒。
