夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

第76夜

リビングの椅子に寝転がる赤ちゃんに、爆弾が仕掛けられていた。赤ちゃんの背中に、メトロノームのような機会が括り付けられており、振動を感知すると爆発するらしい。まもなく、家に爆弾処理班が到着した。赤ちゃんの爆弾を速やかに解除し、ついでに家の中を隅々まで調べてくれると言う。処理班の面々は、危険物を検知する胃カメラのような細いノズルを、クローゼットやキッチンの隙間に差し込んで、調べまわった。処理班の1人が、「他に爆弾が紛れ込んでいないか、服にも入ってないか」などと言いながら、私の背中にノズルを差し込んできた。ノズルは、背骨から脊髄に入り込み、食道を通って、鼻まで到達した。私は全身がムズムズして動けなくなった。結局、そのノズルは抜かれないまま、爆弾処理班は帰って行った。

5時間58分52秒。