夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

Friday

第152夜

海沿いに建つ広い食堂である。50代くらいのおばさんが、1人で切り盛りしている。昼になると、付近の学校に通う大勢の中高生たちが全員やって来て、食堂は文化祭のような賑わいになる。しかも、学校ごとに昼休みの始まる時間が異なるから、群衆は15分差で、3…

第145夜

ヘリコプターで、雑居ビルの屋上に降り立った。50坪ほどの正方形の屋上を、真っ二つに分断するように高い壁が建てられており、壁中央には2メートル四方の正方形の大きな穴が空いていた。穴にはガラスも鉄格子も無く、ただぽっかり空いた「壁穴」なのだが、穴…

第138夜

虚無。 6時間13分59秒。

第131夜

子ども向け教育番組の歌のお兄さんがプロデュースしたという、郊外の遊園地にやって来た。中央広場には、脳みそが透けて見えている海獣の巨大オブジェがあり、全体的にアングラ感漂う、中野ブロードウェイのような雰囲気で、およそ子ども向けの施設では無か…

第124夜

去年演劇の舞台で共演した劇団員たちに追いかけられている。私は一切、自分が舞台に出演したという記憶が無いのだが、彼らが言うには、私は去年、主人公役として彼らと共にロングラン公演に出演していたらしい。彼らは、今年もまた同じ公演があるから一緒に…

第117夜

玄関出ると、いつも通り静かな街の景色である。1人でぶらぶら散歩していると、住宅街の家と家の隙間から、遠くの空にマチュピチュのような丘が浮かんでいるのが見えた。振り返ると、住宅街は住宅街でも、ヨーロッパのような街並みに変貌していた。ハッとして…

第110夜

廃棄物や使われていない家具がゾンビ化する世界である。我が家の地下にある物置きには、10年以上放置されている家具や段ボールが山積みにされていた。しかも、地下室の扉には大きな穴が空いており、大人が余裕で出入りできる有り様である。このまま放置して…

第103夜

虚無。 7時間34分45秒。

第96夜

虚無。 6時間29分22秒。

第89夜

小学校の教室で、帰りのホームルームが開かれていた。教室には生徒が15人ほどしか居らず、30人全員が揃うまで帰れないルールのため、私たちは帰りの準備が済んでいるのに足止めを食らっていた。担任の先生は痺れを切らして、「今居るメンバーだけで掃除をし…

第82夜

虚無。 4時間24分58秒。

第75夜

洋館に到着した。正面玄関から入ると、玄関ロビーにて3人の女性に出迎えられた。黒ドレス女性と、家政婦のような女性、そして、家政婦が押すワゴンに載せられた、上半身だけのおばあさんだった。ワゴンに載るこのおばあさんが、館主人の奥様らしかった、と言…

第68夜

高校の部活にOGとして顔出を出した。教室に入ると、5人の後輩たちと1人の顧問がダンスの練習をしていた。顧問は私に気付いて、「テストします」と言った。顧問はダンスの型を動いて見せ、私に「これと同じ動きをしろ」と言った。私は完璧に動きをコピーして…

第61夜

虚無。 5時間14分52秒。

第54夜

虚無。 5時間0分27秒。

第47夜

高校の校内は、来る文化祭の準備のために、廊下も教室もグラウンドも生徒たちで溢れかえっており、賑やかであった。私は友人と共に、3階の廊下の突き当たりにある自販機で、カフェオレを1本買った。渡り廊下に出ると、外のグラウンドで全校集会が開かれよう…

第40夜

デザイン事務所に勤務していた。個人経営で、スタッフは10人程度しか居ない。2階建ての一軒家で、日当たりが良く、木の温かみのあふれる綺麗な内装だった。インターフォンが鳴ったので、玄関を開けると、ゾンビが1人、立っていた。私は咄嗟に「この人、おか…

第33夜

虚無。 7時間34分29秒。

第26夜

夜、突然インターフォンが鳴り、玄関を開けると、知らない女性が立っていた。女性は、「この家は、あなたが生きてるうちに売ってしまわなきゃいけない」と言った。私は黄色いワイシャツ、黄色いスカート、全身黄色の装いで外に出た。 女性に連れられ、巨大な…

第19夜

不良のクラスメイト数人と一緒に、夜の教室で片栗粉を爆発させた。教室は、粉と煙で真っ白になった。みんなでゲラゲラ笑いながら、廊下を走って、深夜の繁華街まで逃げた。小学校から仲の良い青年が、この不良グループのリーダーである。青年は、騒ぐ私たち…

第12夜

夕方の住宅街を歩いていた。道路脇の空き地には、浴衣姿で踊りの練習をする女性たちがいた。目的地である大きな古民家に到着し、入ると、体育館ほどある広い講堂で、20人近くが一斉に踊っており、その他大勢が講堂の端で正座して、自分の番が来るのを待って…

第5夜

ショッピングモールにて、従業員出入り口の観音扉を開くと、薄暗く広い空間に出た。巨大な正方形の空間に、中央に平家の日本家屋、その周りをぐるっと一周、長屋が囲んでいて、「回」の字の形で、江戸時代の街並みが再現されていた。家屋は全てオープンテラ…