夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

第19夜

不良のクラスメイト数人と一緒に、夜の教室で片栗粉を爆発させた。教室は、粉と煙で真っ白になった。みんなでゲラゲラ笑いながら、廊下を走って、深夜の繁華街まで逃げた。小学校から仲の良い青年が、この不良グループのリーダーである。青年は、騒ぐ私たちから外れて、独り静かに歩いていた。青年はおもむろに、ジャケットのポケットからミントを取り出して、口へ放り込んだ。私は、それが違法な種類のミントだと知っていた。騒ぐクラスメイトたちから抜けて、青年の横に駆け寄った。さり気なく、なるべく明るい口調で、ミントの味を尋ねた。青年はぶっきらぼうに、「美味いんだ」とだけ答えて、足早に銀行へと入って行った。私は1人、銀行前に残された。いつの間にか、辺りはすっかり昼間だった。私は、青年のことが好きだったと思う。

6時間43分58秒。