夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

第40夜

デザイン事務所に勤務していた。個人経営で、スタッフは10人程度しか居ない。2階建ての一軒家で、日当たりが良く、木の温かみのあふれる綺麗な内装だった。インターフォンが鳴ったので、玄関を開けると、ゾンビが1人、立っていた。私は咄嗟に「この人、おかしいから逃げて」と叫んだ。事務所のスタッフたちは、戦おうと物を構える人、絶望して立ち尽くす人、様々だった。私は使われていない物置部屋へと逃げ込み、ドアを押さえて立て籠った。事務所内には地響きのような轟音が響き渡り、自分の声も聴こえない。やがてドアが破られ、砂埃と共にゾンビが入って来た。私は内開きになったドアの後ろにいたので、気付かれなかった。室内をのっそり歩き回るゾンビに聞こえないよう、足音を殺しながら、ついに窓まで到着し、外への脱出に成功した。

6時間44分43秒。