夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

第39夜

横浜にある古いラーメン屋に入った。店内はいかにも昭和の定食屋で、赤い丸椅子と焦茶色のテーブルが並び、客が5.6人入っていた。まずは入って正面のレジにて、注文をしなくてはならない。エプロンに三角巾姿の恰幅の良いおばちゃんに、「後から連れが来るので、ラーメン2つで」と注文した。おばちゃんは途端に不機嫌な顔で、「最低でも3つは注文してくれないと失礼だろう」と言った。私は壁に貼られたメニューの写真を見て、野菜炒めのような物を2つ追加で注文した。レジ隣のカウンターでラーメンを受け取り、席について食べた。

食べ終わり、うっかりそのまま退店してしまって、店を出てから、追加で注文した野菜炒めのことを思い出した。店まで戻って、入り口のガラスからこっそり店内を覗き込むと、配膳カウンターには、青々としたピーマンがそり立つサラダと、山盛りのもやしにラー油がかかった炒め物、その2皿が、行くあてなく放置されていた。

5時間57分59秒。