夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

第263夜

始業ベルが鳴り、社会の先生が教室に入って来た。クラスメイトたちがノートを広げる中、私は、机の中の教科書やらプリントやらを引っ張り出し、机の下に隠しておいたスクールバッグに次々と押し込んでいった。先生が挨拶をして、黒板の方を向いた瞬間、私は椅子を倒す勢いで立ち上がり、スクールバッグを鷲掴んで、教室を飛び出した。元々、この時間には帰ってしまうつもりだった。廊下を全力疾走していると、後ろから先生の怒号が飛んできた。昇降口まで駆け降り、上履きのまま裏門まで走って、朝のうちに用意していた自分のマウンテンバイクに跨り、ひと気の無い街を自宅目指して爆走した。

9時間11分38秒。