夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

第262夜

会社帰りのサラリーマンで賑わう夕方の街を、線路沿いに住宅街の方へと歩いた。一軒家が建ち並ぶ途中、1軒分だけ空き地があり、光る警棒を持った警備員のおじさん2人が、空き地の中を行ったり来たり、警備していた。空き地が面する左右の家と、特に奥の家から住人が出てこないように、警戒している様子である。私は、主に奥側を見張っているおじさんを手招きして、なるべく小声で「もうちょっと手前の、道路側の方も警備して」と言った。すると、おじさんが手前側に寄ったからか、奥の家から突然、怒号やらうめき声やらと共に、1人の若い成人男性がゆらゆら出て来た。私は恐ろしくなって、最寄りの駅まで走って逃げた。

7時間34分36秒。