夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

第223夜

早朝、いつもの通学電車に乗り込んだ。この時間は毎朝ひどい満員電車のはずなのだが、今日は1人の客も乗っていなかった。朝日に照らされて高架を走る明るい車両には、私1人だけが立っている。静寂に車輪の轟音だけが響く中、私は未だ立ち尽くしたままで、窓の外に広がる朝焼けの街を見ながら大声で歌った。周波数が違うからか、轟音の中でも自分の声がよく聴こえた。ふと振り返ると、座席にはクラスメイト2人座っており、私を凝視していた。

5時間42分53秒。