夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

第306夜

新学期の初日、昇降口には新しいクラス名簿が貼り出されており、ごった返す生徒たちを掻き分けて、見上げてみると、私はA組だった。B組とC組の教室が1階なのに対し、A組の教室だけは、昇降口から階段を降りて、地下1階にあった。教室に入ると、私が一番最後に登校したようで、ほとんどの生徒が席に着いていた。出席番号順に着席してるようなので、私は自分の出席番号を頼りに机を探すが、いくら見回しても空席がない。やがて、担任の先生がやって来たので、私は大声で「退学します」と宣言した。教室はどよめき、生徒たちからは私の非行を非難するような声が聴こえたが、私は続けて、「サボりや退学はこちらが悪いように言われがちだが、授業料を払っているのに授業を受けられないのは、金銭が発生している商売としてあってはならないことだ」と叫んだ。

8時間47分21秒。