夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

第284夜

校舎内で鬼ごっこが開催された。参加人数は10人ほどで、私は逃げる側に割り振られたのだが、肝心の鬼が誰なのかは知らされないまま、ゲームがスタートした。鬼の正体が不明な他にも、特殊なルールがあって、校舎中央の、廊下が交差する十字路の真ん中に、直径1メートルほどの大きな木の球体が浮かんでいるのだが、球体の表面には、彫刻刀で能面の顔が描かれており、私たち逃げる側は、数分に一回、この能面球体に手を触れなければならないのだという。しかし、触らなかったとて、さもなくばどうなるのか、という点において、説明は一切無かった。私たちは何もかもが分からないまま、校舎内をひたすら逃げ惑い、たまに能面球体にタッチしながら、ゲームが早く終わることを願った。

6時間31分19秒。