夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

第270夜

中学校の校舎に取り残されたのは、私たちのクラスだけであった。ざわめく教室の中、リーダー格のポニーテールの女の子が「列に並んで」と叫び、私たちを廊下に4列に整列させた。そのまま4列を保ちながら廊下を歩き、大講堂に入場して、席に着いた。私たちのクラス30人の他には先生すらもいないから、大講堂の客席はがらんどうであった。まもなく、パイプオルガンの讃美歌が響き渡り、それを合図に、私たちは一斉に立ち上がった。30人だけのクリスマス集会が始まった。

5時間34分30秒。