夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

第267夜

小学校の昼休み、「特定の特徴を持つターゲットを全校生徒が追い掛けて捕まえる」という、借り物競走のようなゲームが始められた。校内のスピーカーが鳴り、男の声で「『普段の語尾が "だぜ" の人』と『〇〇の人』が次のターゲットだ」と伝えられたのだが、私は2つ目の特徴を聴き逃してしまった。近くの席の人に「2つ目は何だって?」と尋ねようとした途端、隣の席の女の子が私の服を鷲掴んできた。聴き逃してしまった2つ目の特徴は、私のことを指すようであった。女の子の手を振り解き、私は一目散に教室を飛び出して、屋上まで走った。しかし、屋上へ出る扉には、「校舎から逃げるには一緒に逃げる相方が必要」という貼り紙があって、鍵が掛けられていた。私と同じように追い掛けられて来た人たちは、次々と「相方」を見つけてきて屋上へと出て行った。私も「相方」を探すために、追っ手たちが彷徨う下の階へ戻る羽目になった。

5時間1分50秒。