夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

第133夜

工事現場の肉体労働に耐えかね、逃げ出すことにした。切れた蛍光灯を捨ててくる振りをして、そのまま無断で現場から抜け出し、走った。後ろから、黒ずくめの痩せた長身の男と、工事現場のヘルメットを被った警備員の男が、走って追いかけて来るのが見えた。私は、背負っていたリュックと、現場用の分厚いコートを脱ぎ捨てて、ほとんど裸のような格好で、気付けば高速道路を疾走していた。

9時間12分39秒。