夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

第106夜

2万円で買った車を運転して、ショッピングモールにやって来た。ここに私の新しい住処があるのだ。外観は普通の大型ショッピングモールだが、中に入ると、建物は外壁だけで中身は廃墟である。天井が無いため広い青空が覗き、古代遺跡のような岩の塊や塀のようなもの、ボロボロになったコンクリートの柱などが、脈絡なく乱立している。外壁の内側は大量の蔦が覆っており、その蔦や転がっている岩などを掻き集めて、個室のような空間がいくつか作られていた。私の他にも数人がここで生活するようである。住むにあたって、外壁の隙間や割れた窓などから外界に顔を覗かせてはいけない、姿も決して見られてはならない、というルールがあるらしい。私は、やって来て1日目は無事、しかし、2日目の朝、うっかり煌々と電気を焚いてしまったため、身体が爆発した。

6時間1分51秒。