夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

第50夜

学校が終わり、サーカスのテントへ帰宅した。入り口では、団員のジャックとストロベリーが私の帰りを出迎えてくれた。ジャックは、身長180センチはあるスラリと華奢なバレリーナで、色白な細面に高い鼻が目立つ美男子である。フランスと日本のハーフだという。白のスパッツに、紺地にスパンコールのブラウス(バレエの衣装)がよく似合っている。ストロベリーは、同じくサーカスのバレリーナで、中肉中背のニューハーフの女の子である。華やかなワインレッドのフリルドレス姿で、頭には「白鳥の湖」用の白いヘッドドレスを着けていた。2人は仲良く私を迎え、ジャックが「僕たちの名前、覚えてる?」と言うから、「ジャックとストロベリーでしょ」と答えると、2人は嬉しそうに笑いながら、私と入れ違いで夜の街へと出掛けて行った。

5時間19分57秒。