夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

第1夜

深夜、ヨーロッパの宮殿にて。蝋燭だけで照らされた豪華な廊下を、知らない人達と列をなして歩く。宮殿の主人は、身長3メートル近く、身体に色が無く、廊下の隅に立って、大きな目でこちらをギョロギョロ見つめている。我々は恐怖しながら歩き続ける。

食堂の観音扉が開かれ、入ると、私の親族が全員揃っていた。私と同い年の従姉妹は、名のある小説家になっていた。大学芋を包んでいたラップで出来た靴下を、両耳に押し付けて、耳を塞いだ。

6時間5分72秒。