夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

第331夜

南極の氷山頂上にある巨大な幼稚園にて、子どもたちが工作した粘土作品を見る授業参観が開かれた。講堂に並べられた木製の棚に、数百個の粘土作品が展示されており、私たち大人は、まるで美術館を巡るように、真剣な眼差しで作品を鑑賞して周っていた。突然、ある1人が奇声を発し、私たちに襲いかかって来た。ゾンビ化しているようである。私たちは一斉に講堂から走り出て、階段を駆け上って、屋上に出た。屋上入り口のドアには鍵をかけ、これでゾンビは上がって来られないだろうが、もちろん、助けも来ない。ここは南極である。周りは見渡す限り氷の大地が広がっている。私は、意気投合した大人3人と一緒に、1メートル×2メートル大の発泡スチロールの板に掴まって、滑空することにより、日本を目指すことにした。発泡スチロールの板をセロハンテープで強化して、大勢が見守る中、私たちは、発泡スチロール板を鷲掴み、勢いよく助走をつけて、屋上から飛び降り、滑空を開始した。まるでパラグライダーの様に、向かい風を受けてスムーズに空中を飛行していた。まもなく、地平線の彼方に、恵比寿ガーデンプレイスが見えた。

9時間24分30秒。