夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

第326夜

学年全員で合宿所に宿泊した。部屋に到着するやいなや、私たち生徒は宿泊部屋のドアを開け放ち、先生たちが見回りに来るのを待った。部屋にある家具家電、持ち込んだ衣類、生活用品、そのほか、私たちの個人的な持ち物全てを、先生たちは把握しなければならない決まりであった。ある生徒は、ポケットに睡眠薬を持っているのがバレて、「申告漏れ」として没収された。私たちの班は無事に見回りが終わったのだが、次の日の朝、起きると、私の枕元にマスクが1枚落ちていた。朝の巡回に来た先生が、そのマスクを拾い上げて、「これは誰のマスクだ」と絶叫した。見覚えのないマスクだったが、私は仕方なく「私のだと思います」と言った。先生はニンマリと笑顔で頷き、マスクを取り上げて部屋を出て行った。

5時間34分32秒。