夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

第310夜

休日の昼間、超巨大ショッピングモールをぶらついていると、向こうから、80代くらいのお爺さんが1人、覚束ない足取りで歩いて来るのが見えた。つい数分前にもすれ違っており、ずっと何かを探して彷徨っている様子である。心配になったので、私はお爺さんに駆け寄り、「大丈夫ですか?探し物ですか?」と声をかけた。すると、お爺さん曰く、一緒に来た奥さんとはぐれてしまったのだと言う。私は、一緒に奥さんを探してあげることにした。歩き疲れたお爺さんを車椅子に乗せて押しながら各フロアを探し回ったが、奥さんは一向に見つからない。探している途中でクラスメイトを見かけたので、声をかけ、事情を話してみると、なんと、お爺さんの奥さんが彼氏と2人で家に帰って行くのを見たと言う。私は、自分が80代老夫婦の痴話喧嘩に巻き込まれかけていると知り、愕然とした。

8時間9分36秒。