夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

第291夜

快速が停まるような大きな駅の真上、駅舎ビルと思われる建物に、1人きりでいた。その場所は、照明の無い真っ暗な空間で、だだっ広い暗闇に目を凝らしてみると、学校の机が並べてあるようである。教室のような部屋だと思った。部屋の真下がホームだから、電車が行き来するたびに、ガタガタという振動が足元に伝わってくる。四方ある壁のうち、一面は全面窓になっていて、外の様子が見えることに気付いた。窓に張り付き外を見ると、時刻はどうやら真夜中のようで、人の少ない駅前通りを、テナントビルの看板たちが煌々と照らしている。私は、自力でこの真っ暗な部屋から脱出し、1人で帰るのは怖かった。しかし、迎えなど来るはずもなく、私は意を決して、窓を開け放ち、思い切り駅前通り目掛けて飛び降りた。

6時間57分15秒。