夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

第187夜

祖母の家を目指して歩いていた。普段は歩かない道を歩いてみようと思い、高速道路の高架下の薄暗い道を進んだ。しばらく歩くと、上空の高架に沿って線路が敷かれており、線路では近所の子どもたちが全裸で遊んでいた。私は気まずい思いでそそくさと通り過ぎ、やがて線路を外れて、高架下から出た。空はすっかり夜になっていた。唐突に、遠くで「カーンカーン」と、壊れた踏み切りの音が聴こえた。振り返ると、さっき歩いて来た線路の遥か先の丘から、2両編成の電車がフロントライトを点けて闇の中を走ってくるのが見えた。私は、遊んでいた子どもたちは無事だろうかと思った。

8時間27分13秒。