夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

第177夜

小学校に大量の吸血鬼が侵入した。校舎内の廊下、全ての曲がり角で吸血鬼が牙を剥いて立っているから、私も負けじと歯を剥きながら、廊下を走って階段を上り、屋上を目指した。屋上に続くドアを開けると、真っ赤な夕日が差し込む屋外プールがあり、水泳部が練習中であった。私は「お疲れ様です」と挨拶しながら、プールサイドのベンチに座り、日誌を手に取った。日誌には古い新聞が挟みこんであり、広げてめくってみると、私が、かねてより会いたいと思っていた女性の写真が小さく載っていた。遺影だった。

8時間40分52秒。