夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

第22夜

警官として、大勢の警察官と共に、ビルの家宅捜査に入った。5階建てで、1フロアに3部屋以上あった。専門学校の校舎のようだったが、1人の女性が、大勢の子どもたちと暮らしているという。ビル中を警官たちが物色して回り、その間、女性と子供たちは一部屋に集まって待機していた。私は女性を事情聴取した。子どもが可愛いことや、日々の暮らしについてなど、女性の警戒心を解くために雑談を交えた。「お子さんは何人いらっしゃるんですか」と聴くと、女性は「15人」と言った。

ビルの敷地から外に出ると、道路を大勢の人が早足で行き来していた。全員、無言であった。私は目的地を目指して歩き出した。向こうから、中学校時代の同級生が歩いてきた。彼女も無言、早足である。無言だが、強烈に目で訴えてくる。すれ違う瞬間に彼女の手を掠めると、一瞬、ぎゅっと強く握られた。「そっちに行くな」と伝えたいらしかった。私は引き返して、最寄りのコンビニへ入った。

6時間39分8秒。