夜間日記

2022年8月1日~2023年7月31日

2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

第212夜

学校の廊下にて、(1/4+1/3)×16の計算式が解けず、ノートを片手にシャープペンで書きかながら考え込んでいると、突然、窓から洪水の濁流が雪崩れ込んできた。水はあっという間に天井まで到達し、校舎は完全に水槽の有様になった。水中では濡れて文字書けない…

第211夜

赤と青の2色刷りのお洒落な雑誌を読んでいた。いつか自分が雑誌を作る時に参考になるだろうと思い、各ページを隈なく観察していると、「フィンランドで似顔絵を描いてもらった」という旅行記事を見つけた。面白そうなので内容を読んでいくと、フィンランドの…

第210夜

虚無。 7時間17分2秒。

第209夜

燃えるゴミの収集日当日の深夜。朝は寝坊するだろうから、夜のうちにゴミ出ししてしまおうと思い、ゴミ袋を担いで近所の収集所まで行くと、いつもそこにある筈の大きな鉄製のゴミ箱が無くなっていた。ちょうど向かいの家から出て来た女性に「そこの突き当た…

第208夜

追いかけられ続ける。 8時間41分48秒。

第207夜

寂れた遊園地で、ピエロと遭遇した。一般的な派手な衣装ではなく、汚れたモッズコートにカウボーイハットを目深に被って、帽子の下から白塗りの顔と黒く縁取られた目を覗かせていた。その異様な雰囲気に私が後ずさると、ピエロはおもむろにコートから銃を取…

第206夜

虚無。 9時間15分49秒。

第205夜

中学校の昼休み、1階の学食を目指して階段を下りていくと、階段の踊り場に購買スペースができていた。2メートル四方ほどの狭い範囲をレジカウンターで囲い、中には菓子パンやお菓子が置かれている棚があって、客は外から棚にある商品を見て欲しい物を伝える…

第204夜

虚無。 5時間52分7秒。

第203夜

早朝、大学構内の清掃アルバイトをしていた。まだ夜が明けたばかりだから、構内には人っ子一人おらず、シンと静まり返っている。 中庭の落ち葉を掃いていると、隅のベンチに小学校低学年くらいの女の子が座っているのが見えた。私は慌てて駆け寄り、「こんな…

第202夜

小学校の教室にて、昼休みになると突然、1人の男子生徒が、もう1人の男子生徒を大声で酷くからかい始めた。クラスメイトたちが取り囲んで見守る中、いじめられた子の身体はガタガタ震え始め、すると、胴体からボロっと四肢が剥がれ落ち、肉塊が木の板となっ…

第201夜

虚無。 9時間2分47秒。

第200夜

親戚たち全員と共に旅に出ることになった。小さい頃よく遊んだ従兄弟たちや、中には会ったこともない、知らないおばさんや青年もいた。少なくとも1年は帰らない予定だから、私は実家の家中ありとあらゆる鍵を施錠して周った。1階の物置部屋の前に、知らない…

第199夜

昼間のバラエティ番組で、昨今話題のエッセイ漫画が紹介されていた。若い女性たちの日常生活でのあるあるを描き、共感を呼んでいる作品である。最後に作者とコメンテーターの対談があるというので、私はテレビの前で楽しみに待っていたのだが、作者として登…

第198夜

虚無。 5時間30分42秒。

第197夜

ホラー映画が観たくなったので、iPadを起動した。Amazonプライムを開いてみると、女子校が舞台のホラー映画を見つけた。映画は、日本のとある高校の屋上で、女子生徒2人が言い争いをするシーンから始まった。1人は主人公、そして、もう1人の女子生徒にカメラ…

第196夜

朝、高校へ向かうために乗り込んだ電車は、通勤通学の時間帯にしては不自然なほどに空いていた。私は座席に座って、車窓から遠くの青空を眺めながら、足元に置いていた1メートル大の巨大アーモンド豆に、これまた1メートル大の巨大泡立て器を押し当てて、輪…

第195夜

虚無。 7時間55分4秒。

第194夜

大規模なカラオケ番組に応募した。会場は東京ドームで、数万人の観客が客席を埋め尽くしており、中央に設営されたコンサート用の広いステージでは、私の1つ前の出番の人が歌っていた。私は客席の通路に立って、ステージを映す巨大ビジョンを眺めながら、自分…

第193夜

小学校の昼休み、4年1組の教室に入ると、真昼間だというのにカーテンがきっちりと締め切られていた。直射日光が遮られた薄暗い教室では、5、6人の生徒が各々の席で自習をしている。私は1番後ろの窓側の席に座った。窓際には自動販売機が置かれており、私は喉…

第192夜

虚無。 6時間44分28秒。

第191夜

修学旅行当日の朝、学校前に到着したバスに乗り込み、いよいよ出発、というところで、私は、着替えなどの大きな荷物を忘れて来た事に気付いた。バスは既に高速道路に乗ってしまっている。私は隣に座る友人に「実は荷物を忘れたから、最初のサービスエリアで…

第190夜

「人脈を広げよう」という目論見で、友人と共に地域の子ども会に参加した。市民会館の会議室に入ると、部屋には子どもたちとその親、地域に住む住人など、20人ほどが飲み物を片手に歓談していた。私たちは新参者なので、会長らしき人に会釈した後、入り口近…

第189夜

梅雨真っ只中の朝、起きると、部屋中が異様なほどの湿気で満ちており、温室のようになっていた。何事かと思いカーテンを捲ると、窓が全開に開け放たれており、バラバラと激しく降る雨が窓枠を濡らしていた。一晩中、窓を開けたままでいたらしい。窓を閉め、…

第188夜

虚無。 7時間27分26秒。

第187夜

祖母の家を目指して歩いていた。普段は歩かない道を歩いてみようと思い、高速道路の高架下の薄暗い道を進んだ。しばらく歩くと、上空の高架に沿って線路が敷かれており、線路では近所の子どもたちが全裸で遊んでいた。私は気まずい思いでそそくさと通り過ぎ…

第186夜

虚無。 6時間55分32秒。

第185夜

隣の家の工事の騒音で目が覚めた。カーテンを開けると、隣家の屋根に上っている作業員たちが、窓のすぐ目の前に見えた。眺めていると、彼らと目が合ってしまい、すると突然、作業員たちが一斉に私の部屋のベランダに降り立ち、窓を開けて、わらわらと室内ま…